トランスメディア提供アイコン01◆平壌に限りなく接近!?

ソウル・黒田勝弘 平成17年8月13日(土) 産経新聞

 韓国で今、ハリウッド映画「ステルス」(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給)が上映されている。ことさら人気というわけではないが、一部で関心の対象になっている。理由は米国など他の国で公開された原版と、韓国で公開されたものとの間に微妙な違いがあるからだ。

 ストーリーは仮想戦争モノで、米海軍の超高性能ステルス戦闘爆撃機チームが世界各地のテロ集団を撃滅するというお話。ミャンマーやタジキスタンなどのテロ現場やテロリスト拠点が攻撃対象として登場するのだが、出撃したステルス機が故障で墜落し、空中脱出したヒロインがパラシュートで不時着したのが北朝鮮というのだ。

 このヒロインを恋人の同僚パイロットが決死で救出する場面がクライマックスになっている。原版では彼女を捕らえようとする国境守備隊が朝鮮語を話していることなどから、現場は「北朝鮮」と分かる。

 しかし、韓国版では朝鮮語や人民軍と分かる姿はカットされ、現場は単に米国と国交のない“あの国”となっている。映画から「北朝鮮」が消されてしまったのだ。理由は韓国の輸入・配給会社が「北朝鮮を“悪者”扱いすれば若者たちが反発し客の入りが悪くなる」として手直しを要請した結果という。

 先にやはり“007”モノで、北朝鮮のテロリスト役で出演交渉を受けた韓国の俳優が同じ理由から出演を断るということがあった。韓国では北朝鮮が悪役の映画はもう受けつけなくなったのだ。余談だが、こんな調子だから日本で最近、封切られた映画「亡国のイージス」なども韓国では公開できない。

 韓国社会の親・北朝鮮ムードはここまできている。いや、正確にいえば北朝鮮を腫れ物にさわるように気にし、「刺激しないよう」「機嫌を損なわないよう」限りなく配慮しているというか。

 日本支配から解放された「光復六十周年」のこの十五日前後、ソウルでは北朝鮮の代表団を迎え記念行事がにぎにぎしく行われる。

 ただ、韓国には当然、反・北朝鮮派も存在する。戦争、離散家族、拉致、テロ…、解放後この方、北にはやられっぱなしだから年配世代を中心に恨みがある。十五日には親・北朝鮮ムードに対抗し「反金(正日)・反核」行事が計画されているが、これに対しても政府は首相がわざわざ「北朝鮮の国旗を焼くなどということは絶対許さない!」と牽制(けんせい)している。

 親・北朝鮮イベントのひとつである“南北統一サッカー”でも、政府は北への配慮から応援のサポーターたちがスタンドでおなじみの「デーハンミングック(大韓民国)!」を叫ぶことを禁止してしまった。

 親・北朝鮮系や左派に取り巻かれている盧武鉉政権のせいか、今年の「光復六十周年」はことのほか親・北朝鮮ムードが目立つ。十年前の金泳三政権下の「光復五十周年」では解放後、長らく政府庁舎や国立博物館に使われてきた旧朝鮮総督府ビルを爆破・撤去するという派手な反日・民族主義パフォーマンスがあったが、今回はどうやら「南北和解」が目玉なようだ。

 韓国政府は今年、これまで北朝鮮とのからみで評価の対象外だった日本統治時代の共産主義系の独立運動家に対しても「独立有功者」として叙勲を決めた。たとえば日本で戦後、米女流作家ニム・ウェールズ著「アリランの歌」の主人公として左派系の間で知られた抗日活動家キム・サン(一九〇五-三八年)もその一人だ。

 当時、中国やソ連の共産党と行動を共にしていた共産主義者まで「独立有功者」として国家的に顕彰するというのだ。朝鮮戦争など共産主義・北朝鮮による被害体験者が生存しているためまだ踏み切れないでいるようだが、旧満州で抗日運動をしたという金日成に対する“叙勲”もそこまできている。

 “金日成叙勲”の後は、「民族の指導者として息子の金正日国防委員長も悪くない」となるかもしれない。学校教育やマスコミ(とくにテレビやインターネット)では北朝鮮は今や悪者ではなく、親しい同胞である。北の指導者に対する批判や悪口はタブーになりつつある。あえていえば悪口どころかその次は「いい人」になるだろう。一方、それに対する歯止めの見通しは立たない。

 以上は「ソウルが限りなく平壌に近づきつつある」という話である。これに対しては「そういうかたちで北朝鮮を韓国が取り込めばいいではないか」という声がある。

 「金正日氏を開放・改革に導き韓国化する」というわけだ。国力の自信を背景にした楽観論だが、さて。いずれにしろ韓国人たちが将来、平壌のスタジアムで巨大マスゲームに動員される場面は見たくないものだ。

※今回の小泉さんのやり方を見れば、時の権力者がやろうと思えば、様々な事ができるということがわかったと思う。

韓国でも、盧武鉉が本気で北にも飲み込まれる事を望めば、そうなりかねないという状況のようだ。近い内に、とんでもない事があるかもしれない。法律を作ってしまえば、あとは今回の自民党執行部のように、保身にかられた人間が何でもやるのが歴史の常だ。

そんな馬鹿なと思うかもしれないが、今回の小泉さんがやった事は、そんな馬鹿なということだ。

郵政民営化解散?というレッテルの元、郵政民営化に賛成か反対かで投票を促しているが、国会議員への投票は、郵政も、拉致も、人権擁護法案も、外交も、靖国も、様々な観点から自分なりに判断して、投票するのが常識だが、郵政だけで判断させようとしている。

国民は、二者択一でしか考え切れないと判断した小泉さんが、「国民を馬鹿にし切っている」という事が、分からないのだろうか。

本日の産経に載った投稿を引用する。44才の女性の文章だ。

~以下、引用~

◆大切な時期だけに理解不能

 まだまだ、さまざまな問題を話し合わなければならない大切なこの時期に、「郵政選挙」などと言ってつまらない解散をし、選挙資金、根回し、そして地元回りなどで、大事な政治をおろそかにしてしまう議員に疑問を感じています。国会を私物化しているような気がしてなりません。

 「郵政選挙」ならば、「民営化賛成」や「反対」「もっと内容を詰めれば賛成」など、択一選択だけの国民投票にすればよいのではないでしょうか。

 郵政は、確かにこのままではいけないと思います。いつかは民営化しなければいけないだろうと、かねて感じていました。けれども、改革の詳細がどうもはっきりしない、民営化を連呼するだけのやり方には反対です。そんな意見を持つ私は、どのように投票すればよいのでしょう。

 本当は、選挙は「郵政」だけの問題ではないはずなのに。自民に入れれば「国民は民営化を望んでいるのだ」と首相は勘違いして都合のいいように解釈するのでしょう。

 私たちの税金、時間をもっと大事に使ってくださる議員はいないのでしょうか。

~以上、引用終わり~

実に的確な文章だ。そもそも、保守と称していた(あえて過去形を取る)人たちは、こうは考えないのだろうか。

拉致問題に懸命に取り組み、人権擁護法案に体を張って反対してくれた議員の人たちが、ここまで反対するのだから、今回の郵政民営化法案は何か問題があるのではないか、と。

私も詳しくは分からないが、4分社化後の株の買取りが出来ないなど、どうも、大きな問題が潜んでいるように思う。

次に、もう一つ言いたい事がある。

いかに政治といえども、その人の将来の芽を摘んではならないということだ。今回、公認をせず、おまけに刺客とやらまで送り込んで、政治生命を奪おうとしているが、ひょっとすると、中には将来、小泉さんよりも優れた総理になれる人がいるかもしれない。

小泉さん以上に歴史に残るような人物がいるかもしれない。日本を再生させる人がいるかもしれない。もっといい法案で、郵政公社を民営化する人がいるかもしれない。

いくら政治は権力闘争の場といえども、この点だけは忘れてはならないと思う。国民が「政治は権力闘争だから」、今回の事も当然と思うならば、今後も権力闘争について批判は絶対にしてはならない。

今の政治に欠けている、「徳」や「愛」というものを政治も取り戻すべきだと思う人は、今回のような、将来の芽を摘むようなやり方には、断固反対しなければならない。

国民は、愛ある政治、徳ある政治を望まないのか。人の不幸を喜ぶのか。絶対に人の不幸を喜んではならない。

歴史を見れば、安政の大獄をはじめとして、暗殺などで、吉田松陰、坂本龍馬、佐久間象三、大久保利通、などなど、どれだけ優れた人材を失って来たことか。

人の将来の芽を摘むような事は、絶対にしてはならない。このような愛も徳もないやり方に産経抄は諸手を挙げて賛成し、サッチャーさんと小泉さんを同格に扱っているが、ここまで落ちたかと、残念でならない。

サッチャーさんが対決したのは、社会主義だろう。自国の領土と国民を守ったのだろう。竹島も尖閣も拉致も教育もほったらかしにし、そんな事には見向きもしない小泉さんを、サッチャーさんと同格にするとは、目に鱗がかかってしまったのかと疑わざるを得ない。

サッチャーさんが、ソ連のゴルバチョフ書記長を信じたのは、ゴルバチョフさんが言った「私は神を信じます」というひと言だった。小泉さんにその様な「神様に成り代わって政治をします」という徳があるのかどうか、よく考えてから紙面を作る事を提言する。



★今回の小泉さんのやり方は絶対に許せないと思う人は、ぜひクリックを!★





この運動の拡大にご協力を!!

★★★ ステッカーの価格やご注文はこちらから ★★★

by nippon7777 | 2005-08-13 08:26

<< ◆「建国の歴史」に学ぶ ◆昨年(平成16年)の参議院選... >>